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マイナーレーベル録音で分かる、スコット・ロス(cemb)の本当の魅力
 夭逝のチェンバリスト、スコット・ロス。やはりこの人は凄い。
 ERATOの録音だけを聴いて「言う程のことはない」と思った人は、ちょっと待ってほしい。彼の輝きを克明に捉えた録音が放送局に残されていて、マイナー・レーベルだがCDもリリースされている。
 
 その中でもこのライブ音源は格別。国内盤で出たことがなく多少入手困難だが、チェンバロ好きな人すべてにおすすめできる。

・フォルクレ:組曲第5番(抜粋)、デュフリ:クラヴサン曲集(抜粋)、バッハ:トッカータ ニ長調BWV912、プレリュード・フーガとアレグロ変ホ長調BWV998、トッカータ ホ短調BWV914
 スコット・ロス(cemb)
 [INA mémoire vive IMV017]

 フォルクレの組曲第5番。直線的な解釈にもかかわらず、フランス・バロックらしい色気が漂う、実にセンスの良いリズムのさばき方。装飾は最小限ながら要所は押さえてある。終曲「ジュピター」にこの解釈が100%はまっており、こんなカッコいいジュピターは聴いたことがない。5曲の抜粋(ラモー、ギニョン、モンティニ、シルヴァ、ジュピター)で繰り返しもなく演奏時間は短いが、いさぎよい解釈に合っているともいえる。キャリア初期のスコット・ロス「らしさ」が詰まった、魅力的な名演。

 また、バッハのトッカータ(BWV914)で、唯一無二の、実に魅力的な演奏を残してくれた。スコット・ロス本人にも、CDをリリースしてくれたレーベルにも、バッハ好きとしては感謝に堪えない。BWV914後半のフーガでは、スポーティなフォルムでありながら、一種の香りすら感じるほど妖しい雰囲気をまとわせる。一度聴くと、引き込まれるように何度も聴いてしまう。

 このCD、現在Amazon.comでは入手が困難のようだが、Fnac.comではまだ売っているようだ。アリアCD等の通販サイトを活用すれば、まだ入手可能ではなかろうか(アリアCDでは、旧店舗のレーベル紹介欄に「フランス INA」というレーベル名で載っている)。なお、CDはロスのオルガン作品のアルバムと合わせ「Hommage a Scott Ross」という2枚組の形態でも流通しているが、バラ売りでも販売されている。


 また、バッハ「平均律クラヴィーア曲集」第1巻、第2巻のCD(DISQUES PELLEAS)にも、直線的で潔くスマート、生命力に溢れつつもお洒落な雰囲気を漂わせる、スコット・ロスの魅力が詰まっており、どちらも同曲中で座右のCDになり得る。発掘音源とは思えない完成度の高さ。

・バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻(全曲) スコット・ロス(cemb)
 [DISQUE PELLÉAS CD-0101/2(第1巻) CD-0103/4(第2巻)]
※なお、以前キングから国内盤仕様で出ていた。

→スコット・ロスの魅力は、Scott Ross礼賛というサイトに、さらに広範に紹介されています。
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コメント

はじめまして。
なかなかスコトロス関連の記事を見ないので
嬉しくなって数年前の記事にコメ、失礼します~。
BWV914のライブ、私も大好きです。
なんというのでしょうねぇ、暗い闇の中をコツコツとただただ
ひたすらに光を求めて歩きつづけるみたいな印象を
持っています。聴くたびにその闇の魅力にとりつかれています。

また音楽ネタ、読ませてください。お邪魔しましたー。

>がえこ 様
 このロスのライヴ録音のCDは、本当に大好きなんですよ。今でもフォルクレの「ジュピター」とバッハのBWV914は個人的にはベストの演奏だと思ってます。
 クラシックネタの記事、見てくれる方はグルメ関連に比べると明らかに少ないですけれど、くじけませんよ。いくつかバッハ関係の記事を増やしてみようかなとも少し考えてます。マイナー楽曲とか。他にちょっと気合の入った構想も頭にはあるんですが、惰眠をむさぼっててなかなか実現に踏み切れません…

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