ピリオド楽器による、ストラヴィンスキー「火の鳥」。
・グラズノフ:バレエ音楽「ライモンダ」「四季」より、シンディング:東洋舞曲、アレンスキー:バレエ音楽「エジプトの夜」より、グリーグ:小妖精 Op.71-3(抒情小曲集より)、ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」全曲 (1910) フランソワ=グザウィエ・ロト指揮、レ・シエクル
 (musicales actes sud ASM06)
 何度も使い古された言葉だが、「ピリオド楽器演奏もついにここまできたか」と改めて思わされる演奏。非常に印象に残る1枚。

 冒頭のグラズノフから、弦セクションのノンヴィブラートが炸裂。これが聞いていて耳に非常に心地良い。
 徹底したノンヴィブラートはメインのストラヴィンスキーでも非常に効果的に働いていて、ピリオド楽器特有の超高解像度の透明感も合わせ、まるでシェーンベルクでも聴いているかのようなヴィヴィッドで生々しいショッキングな感覚。初演当時の聴衆の反応を想像してみたくなる。「カスチェイの凶悪な踊り」も、ピリオド楽器の疾走感に加え、激しいダイナミックレンジで迫力十分。打楽器がいい仕事。

 レベルの高い弦セクションを筆頭に、ここ10年位のピリオド楽器演奏の成果を一身に背負ったような素晴らしい快演。このCD、気の早い話だけれど、2010年代、今後の10年を代表するようなエポックメイキングな1枚ではなかろうか。多分。

 
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