スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
魯山人書論(中公文庫)
魯山人書論(中公文庫)「魯山人書論」
北大路魯山人(著)、平野雅章(編)
[中公文庫]

 書の魅力(あえて"書道"とは言わない)、古の故人の古筆・墨蹟の魅力がこんなにもストレートに伝わる本が存在していたとは。表現も分かりやすく魅力的で滅法面白い。こんな本に高校生くらいのうちに出会っていたら、大分違う人生を送っていたように思わせる。

 ともあれ、人生いくつになっても新しい発見、新しい出会いがあると改めて感激を覚えた本。2008年、明けて最初は襟を正して魯山人の「書」に関する本の紹介からである。

 北大路魯山人が、グルメや陶芸でなく最初は書や篆刻で身を立てていたことを知る方は少なくないだろう。書の仕事は魯山人にとっていわば本職ともいうべきものでさすがの見識である。

 本の内容は「食は人なり」と同じように「書は人なり」で、いわゆる「書家」と呼ばれる方がこだわるような線の細かい書き方には目もくれず、どのような書き方で線を引こうが、そこには書く人の人格が如実に現れる、そこを心の目で見るのだという鋭い、しかし真を衝いていると思われる指摘。

 良い書を志すことはすなわち人格を磨くことであり、またこれを志すことで故人の良い書にも触れ、さらに人格が磨かれる。何だか字が書きたくなってきたよ。こんな気分にさせられたのは初めて。今後色々な古筆や墨蹟にふれてみたい、との想いもひろがる。

 とはいえ、「書家の技法にこだわらない」という魯山人の主張は魯山人が古今東西の書の技法を研究し尽くしているからこそ出ているのであって、そこには、あらゆる美食の限りを尽くしたどこかの社長連中が「高い食べ物が美味いのは当たり前」などとのたまうような、謙遜ともダンディズムとも欺瞞ともつかない、とにかく何も知らない素人が最初から鵜呑みにしてはいけない一面もある。結局は色々な資料を見て、自分の力での判断・解釈、要するにその分野での経験がいずれどうしても必要になる訳で、この本1冊だけで書の世界全てを語るものでもないだろう。もちろんその辺はご留意を。


 とはいえ、この本に出てくる墨蹟、いい字だと雰囲気では分かってもほとんど字が解読できない状態。高校のとき変体仮名とかもちゃんと習ったはずなんですが(泣)。

 これではいけないと思い、とりあえずこういう本を買ってみた。

はじめての古文書教室(林英夫 監修)「はじめての古文書教室」
林 英夫(監修)
[吉川弘文館]

「最強の古文書入門」との帯のPR文句。これで古文書いくらかは読めるようになるかしら…
関連記事
                

トラックバック ※ブログ管理人から承認されるまでトラックバックは反映されません

http://suralin.blog48.fc2.com/tb.php/192-e1fbf7ab

コメント

コメントの投稿

管理者にのみコメントを公開する

一保堂茶舗(京都市中京区) ~茶会抜きで味わう”濃茶”の味。 | BLOG TOP | 年末、おちついたひととき。


QRコード
 このブログのQRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。