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松鮨(京都市) ~京都「ならでは」の鮨の魅力とは
松鮨(京都市) うーむ見事。江戸前鮨の文化を巧みに吸収したものでありながら、なおかつ京都でしか成立し得ないような握り寿司に巻寿司。永らく夢想していた"京寿司"なる幻影のような存在に、これは最も近いかもしれない。
 ご主人の振る舞いは軽妙・簡潔でありながら懐が深い。また、鮨に対する仕事自体も、表面に現れた「古い仕事」以上に深い仕事、職人の矜持とはこういうものなのではと感じた。

 お勘定は、噂どおり目をむくような額になるのは確か。しかも、それだけの負担をしながら「大したことがない」「江戸前の鮨とはシャリが全然違う」と、必ずしも満足を感じない人も多いと思う。決して万人におすすめできるお店ではない。

 しかし、ここのお鮨、むしろ江戸前鮨に通じれば通じるほど、簡単には侮れない、かなり深い存在なのではないか。この鮨屋さん、単に江戸前の古い仕事が見られるといった単純な話で割り切れるお店ではない。

 一見江戸前の古い手法を使っていかにも江戸風の鮨を装いながら、その実、味の組み立て方にはかなり異なる手法を用いている感じ。なおかつ、異なる手法でありながら、味わいのポイントは江戸前の鮨と何ら変わる所はないという、二重三重に巡らされた思索の痕跡。江戸から遠く離れた京都の地で”江戸前鮨とは何か”真剣に考えた結果がここにあるのではないだろうか。

matsuzushi2.jpg松鮨
京都市中京区蛸薬師通柳馬場西入十文字町432-1
13:30~(日が暮れるころにしまう、とはご主人の談。)
定休:木曜


 例えば、冒頭の写真の車海老の寿司、後で家に帰って調べてみたら「鮓・鮨・すし―すしの事典(吉野 昇雄著、旭屋出版)」の海老の項に、似たような巻寿司の記述がある。これもやはり古い江戸前の仕事か。古い仕事の中には、漫画でしか見ないような玉子のお鮨(いわゆる「ひよっこ」)なんてのもあったりする。しかし、これらの鮨、味わい自体はどちらかというと京都の押し寿司の伝統を色濃く感じさせるものと感じる。がそうでありながら、酢飯が崩れる感覚はむしろ江戸前の握りに近かったりといった複雑さ。これはやはり職人芸と捉えるべきものと思う。「いまどき真っ当な料理店(田中康夫著、幻冬社文庫)」で田中氏がかなり高い評価をしているが、それも納得といったところ。

 酢飯は水分がかなり多く、ちょっと極端な言い方をすればベットリしているという感じも受ける。…が、何ということだ。口に入るとホロホロと崩れ、感覚は意外にも上質の江戸前寿司を食べたときにかなり近かったりする。うーん、深い…。

※この日のお勘定、握り12貫位+菜の花(??)の細巻で18,000円。お酒飲みながらなんてやったら青天井だろう。コストパフォーマンスなんて言葉は口にするのも憚られる感じなので、試してみるという方は十分にお覚悟を。
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