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メンデルスゾーン再考
メンデルスゾーンメンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第1番・第2番/モザイク四重奏団
[ASTRÉE E 8622]

 今年はモーツァルトの記念の年(生誕250周年)。テレビ・新聞の騒ぎ方の凄さといったら何だろう。97年のシューベルト生誕200年や、2000年のバッハ没後250年のときは何も反応しなかったくせに。

 やっかみは置いといて、それにしてもマスコミの「モーツァルトの音楽だけがクラシック界で飛び抜けて質が高い、クラシックといったらモーツァルトがすべて」みたいな報道はいかがなものかと。モーツァルトも、とっつきやすい曲だけじゃなくて、クラリネット五重奏曲とか最期のピアノ協奏曲とか、通向けでも他の追随を許さない、決定的な曲がいくつもあるのは認めるんだけど…。

 他にも、クラシック界にはこりゃすげえとしか言い様のない作曲家はたくさんいる。興味のない人が大半の一般大衆向けの報道とはいえ、「他に選択の余地なし」的報道をするのは、一過性のブームを吹かせればそれでいいやという雰囲気が筒抜けで、相当に嫌な感じ。

 ということで、全然記念の年じゃないフェリックス・メンデルスゾーン(1809-1847、ドイツ)のこと。


 メンデルスソーンって、一般的には「ショパンと同時代の作曲家のくせにやたら曲の作りが古典的で面白みがない」とか、「苦労知らずの金持ちの貴族が書いた音楽、人生の深遠を覗くような深みがなくって、どんなに悲劇的に曲を書いても皮相的にしか響かない」とか思ってた。交響曲第4番「イタリア」とか、ヴァイオリン協奏曲とかだけ聞いて。

 が、このCD聞いて考え方が変わった。この人、室内楽はイケる。「金持ちが書いた音楽」とか「響きが軽い」という認識には変わりはないが、何だろう、全体に漂うこの虚しさ、悲壮感は。全体の響きが総じて軽めで強力な低音が皆無なのはやはり貴族、趣味の良さで勝負してるなと感じるが、受ける印象は、曲全体が意外と技法中毒気味で複雑な和声進行が頻発することもあいまって、ただ暗い曲調の曲を聴いたときのそれよりも実に深く、作曲時に神が宿ったとしか考えられない代物になっている。モザイク四重奏団の演奏は、作曲当時に製作された楽器の演奏法、いわゆる「ピリオド・アプローチ」で、ヴィブラートを極力控えめにして演奏したものだが、これがまた実に雰囲気にぴったりで、良い味をだしている(正確には彼らの楽器は純粋にピリオド楽器とは言い難い面もあり、音色も解釈も若干モダン楽器よりな部分も見られるが、結果が素晴らしいので一般的にはあまり気にしないこととされている。ここでも、気にしないこととする)。弦楽四重奏の第2番はカルミナ四重奏団のCDを持っているが、モザイクを聴いた後だと、ただ神経質なだけに聴こえてしまう。同じピリオド楽器の演奏でもエロイカ四重奏団のようにアッサリと弾きとばしてしまうような感じではないので「だから古楽器の弦楽四重奏は…」と敬遠する向きにも安心してお薦めできる。(4/8追加)

今回のCDで確信した。メンデルスゾーンは金持ちだがやはり苦労人だ。
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