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岡倉天心「茶の本」、日本語訳3種 ~翻訳ごとに結構異なる味わい。
 お茶というより東洋思想全体が語られていることは有名だが、お茶の話もかなり斬新でスケールの大きな話を展開した名著。明治時代にこんな本を書いた見識には、ただひたすら尊敬の念を覚える限り。

 「お作法がどうのこうの…」とか、「お正客がどうのこうの…」とか、"茶道"的な細かい話には一切目もくれない。時代は中国、お茶の起源にまでさかのぼり、「唐のお茶(団茶)」「宋のお茶(抹茶)」「明のお茶(煎茶)」とその精神的な背景、そしてそれらの「日本伝来」との関係といった、臨済宗の栄西による抹茶の日本伝来「以前」の話、通常の茶道の入門書では全く触れられることのない中国の茶の話にかなり重点が置かれているなど、著者のグローバルなものの見方が文章にストレートに表れており、通しで読んだだけで広い視野で世界を眺めたような気分にさせられる。

 ところでこの「茶の本」、元々はアメリカで出版されたもので、原文は全て英語で書かれている。岡倉天心本人による日本語訳が残されていないのか、色々な方の日本語訳が出回っており、どの本も比較的容易に入手できる状況。色々な日本語訳に同時に接することができる。

 何回も繰り返し読む価値のある、中身のある作品。せっかくならもう1回読むときは違う訳で読んでみることをおすすめする。 基本的に書いてあることは同じ…はずだが、やはり違う翻訳を読むと印象もまた変わってくる。1冊読んだだけでは分かりにくかったニュアンスが分かることも多い。

 薄い文庫本1冊に満たない位のボリュームのうえ、7章仕立てで各章が独立した内容になっており、ちょっとした合間に読みやすいところも繰り返し読みに適している。

 以下は、読んでみた3種の日本語訳の本。いずれも現時点で容易に入手できる。

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じゃがおさつ(ローソン[製造:ブルボン])
じゃがおさつ(ローソン) ジャガイモとサツマイモ、「チップスター」と「おさつスナック」をストレートに練り合わせたような、なんとも不可思議な味と食感のお菓子。

 奇想天外なアイディアの割に、かなりまとまりのある味に仕上げた職人仕事。どこのメーカーが作っているのか裏を調べてみると、案の定(笑)プルボンの仕事。

 皆がどうでもいいと思うような所でやたら気合の入った仕事をする。その一方、ブームに乗るような商売をやろうとするときに限って気の毒な位ピントがずれている(??)
ブルボンのこういう不器用さが大好きだ。

 ローソンのプライベートブランドのお菓子コーナーで販売。数量限定。
こっそり追加メモ。
 1月の前半、オステリア・トレパーチェに行ってきた。前回から半年位のブランク。ランチをいただく。

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冬の伝統野菜 ~料理だけでなく、素材にも目を向けてみよう
 地域の伝統野菜って面白い。
 見た目は普通の野菜とあまり変わらないのにね。でも中身は結構違う。そこが面白い。
 近所で売ってたら、使わない手はないゾ。

加賀レンコン秋~冬が旬の加賀野菜、「加賀れんこん」。

 見た目は何の変哲もない只のレンコン。
 でもね、これがいつも食べてる奴と全然違う。
 煮るとね、ホクホクしておイモみたいな食感(!)
 レンコン臭さもあまりなく
 (゜Д゜)ウマー♪(懐。)

 ワイプラザや福井西武で見かけたので、興味があったらまずは買ってみましょ!写真のパックで500円弱。「加賀野菜」のシールが貼ってあるやつ。

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一保堂茶舗(京都市中京区) ~茶会抜きで味わう”濃茶”の味。
一保堂茶舗(京都市) 濃茶「雲門の昔」濃茶「雲門の昔」
1,050円(生菓子つき)

 茶の湯に興味のある人ならご存知だろうが、「抹茶」という呼び名で一般に真っ先にイメージされるであろうあのお茶は、濃い緑色だが正式には”薄茶”と呼ばれる。正式な茶事の場合、薄茶の前に”濃茶(こいちゃ)”というさらに濃い抹茶をいただくのである(※)。

 茶を”練る”と表現するほどのお茶というのはどういうものだろう?興味は多々あったもののそれだけのためにお茶を習うというのも何だか違う気がして、気にはなっているものの直接頂くようなご縁はほとんどないものと思っていた。

 しかし!京都の老舗のお茶屋さん(舞妓さんのいるほうではない)はさすがに大したもの。お店の中に喫茶店のようなスペースがあって、ちょっとしたカフェ感覚で実際に商品のお茶をいただけるのだ(有料)。濃茶、薄茶、玉露、煎茶、ほうじ茶など種類も多彩で、お茶の入れ方まで懇切丁寧に教えてもらえる。福井の茶舗もこういうのやってくれるといいなあ。

 ということで、迷わず濃茶を試してみることにした。


(※)最初から最後まで揃った正式な茶事の場合、大まかに
 懐石[一汁三菜] → 生菓子 → (小休止) → 濃茶 → 干菓子 → 薄茶
という流れになる。詳しくは表千家ホームページ「茶事の流れ」等参照。

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魯山人書論(中公文庫)
魯山人書論(中公文庫)「魯山人書論」
北大路魯山人(著)、平野雅章(編)
[中公文庫]

 書の魅力(あえて"書道"とは言わない)、古の故人の古筆・墨蹟の魅力がこんなにもストレートに伝わる本が存在していたとは。表現も分かりやすく魅力的で滅法面白い。こんな本に高校生くらいのうちに出会っていたら、大分違う人生を送っていたように思わせる。

 ともあれ、人生いくつになっても新しい発見、新しい出会いがあると改めて感激を覚えた本。2008年、明けて最初は襟を正して魯山人の「書」に関する本の紹介からである。

 北大路魯山人が、グルメや陶芸でなく最初は書や篆刻で身を立てていたことを知る方は少なくないだろう。書の仕事は魯山人にとっていわば本職ともいうべきものでさすがの見識である。

 本の内容は「食は人なり」と同じように「書は人なり」で、いわゆる「書家」と呼ばれる方がこだわるような線の細かい書き方には目もくれず、どのような書き方で線を引こうが、そこには書く人の人格が如実に現れる、そこを心の目で見るのだという鋭い、しかし真を衝いていると思われる指摘。

 良い書を志すことはすなわち人格を磨くことであり、またこれを志すことで故人の良い書にも触れ、さらに人格が磨かれる。何だか字が書きたくなってきたよ。こんな気分にさせられたのは初めて。今後色々な古筆や墨蹟にふれてみたい、との想いもひろがる。

 とはいえ、「書家の技法にこだわらない」という魯山人の主張は魯山人が古今東西の書の技法を研究し尽くしているからこそ出ているのであって、そこには、あらゆる美食の限りを尽くしたどこかの社長連中が「高い食べ物が美味いのは当たり前」などとのたまうような、謙遜ともダンディズムとも欺瞞ともつかない、とにかく何も知らない素人が最初から鵜呑みにしてはいけない一面もある。結局は色々な資料を見て、自分の力での判断・解釈、要するにその分野での経験がいずれどうしても必要になる訳で、この本1冊だけで書の世界全てを語るものでもないだろう。もちろんその辺はご留意を。

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